ガブリエラ戦記
『鋼鉄の白兎騎士団』の続編。
前作で断片的に語られたガブリエラ戦役を描く。
- 著
- 舞阪洸
- イラスト
- 優木きら
用語
- 鋼鉄の白兎騎士団
- 正式名称は『守護天アルアラネの加護を戴く聖少女騎士団』。あまりに長いので紋章(三面兎)と特徴的な兜(レアメタルである白金で作られた、うさ耳のついたもの)から『テンプレート:rb(鋼鉄,こうてつ)のテンプレート:rb(白兎,はくと)騎士団』と呼ばれる。騎士団員自身も含め、もっとみじかく『テンプレート:rb(鋼鉄の白兎騎士団,はがねのしろうさぎ)』とも呼ばれる。数百年にわたってクセルクス盆地を本拠地として活動し、ベティス大公国を庇護者としていただいている。入団資格は『どこかの国の市民であること』『犯罪歴がないこと』『若い乙女であること』。
- アルアラネ
- 鋼鉄の白兎騎士団が祀る、戦の女神。乙女を好むとされるゆえに、騎士団では男子禁制である。
- ガブリエラ戦役
- 『鋼鉄の白兎騎士団』1〜3巻それぞれのプロローグとエピローグおよび7巻以降の幕間にて一部が語られる、ガブリエラが団長となってからの戦役。騎士団支配地から産出するレアメタルを巡って、騎士団及びベティス大公国に対してシギルノジチ経国とルーアン・ソシエダイ王国の連合が宣戦布告する。
登場人物
- ガブリエラ・リビエラ・スンナ
- 本編主人公。レフレンシアの策謀で入団したての1回生でありながら騎士団団長となる。団長としての威厳も何もない頼りない外見に言動に反して、その中身は誰よりも剣呑。彼女を知るものからは『羊の皮を被った暗黒大魔王』、『表は真っ白でも一皮捲ると真っ黒だ』などと評価される。団長就任時に贈られた祝いの品は全て黒だったという逸話を持つ。1巻表紙。
- レオチェルリ・レモンティス
- ガブリエラの侍女であり、ともに騎士団に入団した。ガブリエラの団長就任に伴い、遊撃小隊を抜けて彼女の秘書官となる。
遊撃小隊
- セリノス・セレニクス・クワドロス
- ベティス大公国のサルナトゥス将軍の娘で、ノエルノードの双子の姉。剣術を得意とする。遊撃小隊の中では馬術が得意で弁も立つ。遊撃小隊の中ではかなり常識的な性格で相手への気配りもできることから、前作から伝令役を担うことが多い。
- ノエルノード・ノエラ・クワドロス
- セリノスの双子の妹で、ほとんど同じ外見を持つ。姉と比べて口が悪い。姉に比べて相手への気配りは若干……かなり不足気味。一卵性故に戦闘時のセリノスとのコンビネーションは非常に巧みで、他人を寄せ付けない強さを示す。
- ジアン・ジャン
- 東方出身。氣を用いる格闘術を得意とし、身軽で目も良い。実家は情報収集を生業とする。
- アフレア・ファウビィ・セビリィシス
- ひときわ小柄で、魔術の知識と技術に優れている──とくればお人形さんみたいな美少女を想像するし、実際そういう外見だが、中身は実に攻撃的。背中に背負った『棺桶』の中には魔術で動く人形シゥビーニュが入っている。こちらもかなり攻撃的で、アルゴラと意気投合するほどである。
- ウェルネシア・アドゥ・バルトレィ
- 実家が薬物(と毒物)を取り扱う仕事をしており、自身も薬品の扱いを特技とする。嗅覚が鋭く、臭いだけで刃に塗られた致死性毒物を見抜くほどである。戦闘時は、接近戦を避け、味方に影響が出ないように風邪の流れを読み切って眠り薬をまく。小隊一の恵まれた胸を持つ、という設定は、そのまま。
- デイレィ・ドゥーニュ・デビィアノス
- 大変身軽な、暗器使い。
新雛小隊
- アスカ・ランディ
- 類い希な分析力・判断力・統率力の持ち主。他の新人たちよりも
大分ちょっと年上で『お姉さま』『アスカ姉さん』などと呼ばれるが、本人は大いに不満。第二代雛小隊小隊長。 - シェーナ・ソフィロス・ソフィスアテノス
- 赤毛の少女。活発で聡明、物怖じしない性格。あまり取り柄はないけど人を見る目はある、とのこと。
- ラツィーナ・ランティス・ロネッソ
- 長身で癖っ毛。シェーナとともに入団試験に参加した。剣一筋、のように見えるが、案外思慮深い。
- ハイミオ・ハイ
- 大陸中央の高山地帯出身。変な訛りで喋る。体術を得意とし、アスカやジアンの移動速度についていける健脚を誇る。
- リンデル・リンダフラム
- 長身で筋肉質。大剣を使用する。
- フェレッラ・フェルガナ・フェルガナス
- 魔術師。かぶっている帽子にはたくさんの羽根がついている。
騎士団員たち
騎士団幹部たち
- レフレンシア・レブローニュ・スキピアノス
- 騎士団副団長。優れた魔術師であり、知略に長けている。政治家としても有能。見た目通りに切れ者で剣呑で危険。底意地が悪い。別名『盆地の魔女』。眼鏡。
- レオノーラ・エレマル・サイクス
- 特務分隊分隊長兼警邏隊隊長。ふわっとした綿菓子のような髪、茫洋とした表情、曖昧な口調で、実に威厳がない。しかも常に前後左右にふらふらゆらゆらと揺れている。一方でテンプレート:rb(自然士,じねんし)と呼ばれる特殊な存在であり、木々などと直接会話して情報を集めることが出来る。また、政治的判断もなかなかに巧み。
- クシューシカ・クセノフォン・ハイドリアノス
- 三番隊番隊長兼番隊長筆頭。槍の名手であり、かつ美丈夫と見間違えるほどの凛々しさ。直感がなかなか鋭い。後述のアルゴラを会議の時に椅子に縛り付けるのはクシューシカの役目。
- アルゴラ・アスターシャ・アレスタ
- 一番隊番隊長。『氷のアルゴラ』という通称を持つ、無表情な人物。戦闘力も非常に高く、ヨーコと双璧を為す。その一方で場の空気を全く読めない、天然ボケという一面を持つ。その行動は、ガブリエラをして読み切れないほど。
- ヨーコ・ジュン・シラサギ
- 二番隊番隊長。『カタナ』という片刃の剣を使う、剣術(居合術)に優れた黒髪の女性。他の幹部を変人と思っている反面、その中に自分を入れないあたり、まだまだ甘い。
- アナ・ハイデル・トスカル
- 『お兎様の乱』の前からガブリエラ戦役に至るまで、救急分隊分隊長を務める。怪我人も彼女を見ただけで痛みが癒されるとまでいわれる。通称『癒しの女神』
- マクトゥシュ・アルクィン・ミラネ
- 庶務分隊分隊長。騎士団員としては、ふくよかな体躯。補給や配給を管理する、ある意味、騎士団の陰の支配者。眼鏡。
その他
- アリアンレイ・アシッドゥ・アッサンラー
- ルーアル・ソシエダイ王国大平原方面調略担当官。
メモ
- 物語の視点
- 本編はガブリエラを中心とした三人称で描かれるが、ときおり視点がレフレンシアらに変わる。1巻ではレオチェルリの視点から描かれる箇所もある。
- 年齢について
- 年齢は全て数え年で表記されている。例えばカッシゥス王子は12歳(登場時)となっているが、満年齢で言えば11歳前後のお子様ということになる。これは作品世界では満年齢で計算する風習がない、という設定による。
書誌情報
ガブリエラ戦記I 白兎騎士団の窮地
ガブリエラ戦記II 白兎騎士団の強敵
ガブリエラ戦記III 白兎騎士団の犠牲
話題まとめ
チャットログ
書評
資料リンク
- 舞阪百貨店
- 著者舞阪洸のwebサイト