おおきく振りかぶって 2巻
『おおきく振りかぶって』2巻(アフタヌーンKC)
- 著
- ひぐちアサ
『おおきく振りかぶって』2巻は、アフタヌーンKCから刊行されている軽装版マンガ(コミックス本)。ひぐちアサ著の、高校野球を題材にした作品。
2巻では、1巻の後半から描かれだした、西浦高新生野球部と、三星高1年生チームの練習試合の決着が着く。
2巻冒頭の第4回では、ブチ切れる叶の言葉に、三星チームも西浦や三橋を舐めることを止め、真剣に試合に臨むことに。
- 『おおきく振りかぶって』アフタヌーンKC版 第2巻は、2004年刊行。
- 採録エピソードは、雑誌月刊「アフタヌーン」2004年4月号〜2004年7月号掲載分がメイン。
- 巻頭に見開2頁で「前巻までのあらすじ」が
- 第4回「先取点」
- 第5回「投手の条件」
- 第6回「スゴイ投手?」
- 巻末に1頁で「次巻予告」も
- その他=カバーを外すと、表1と表4に、中学入学の頃の三橋を描いたおまけマンガ刷られてるらしい(あらゆる刷で共通かは不明)
用語や登場人物
第4回「先取点」、第5回「投手の条件」
1巻から描きはじめられた、新生西浦野球部対三星高1年生チームの試合は、西浦先攻で、1回の表裏を終えている。第2巻冒頭(エピソード第4回)では、2回の表から描き出される。
- 三星高との練習試合
- 三橋を名実ともに西浦のエースにするため、三星チームに勝って中学時代の暗い思い出を吹っ切らせる。こんな目標を共有している西浦チームに対し、三星側は三橋を舐めきっている。阿部の配給に従う三橋は、3回まで三星チームをノーヒットに押さえ、奪5三振。
- にも関わらず楽観的な三星のチームメイトに、ピッチャーの叶は、マウンド上でブチキレてしまう。キャッチャーの畠に、「お前がちゃんとリードしていれば、中学野球部でも、三橋は今日みたいな試合ができた」と、叶。ろくにリードもしないで、守備も手を抜けば、勝てるわけがない、とも言う叶に、他の部員たちが、畠が三橋をピッチャーから降ろそうとしたのは、叶のためじゃないかと、文句を言う。
三橋本人がいないところで言い合いになるこのシーンは、おそらく、中学時代の三橋の事情を一番鮮やかに描写しているシーンになっている。 - 叶修悟
- 三星の1年生野球部員。新生西浦との練習試合に、登板するピッチャー。打順は9番。
- 三星の中等部野球部では控え投手だったが、同じ投手だけあって、三橋の制球力と投球へのこだわりを理解していた。練習試合を、三橋と投げあい投手として負けてないことを自分に証明する機会と楽しみにしていた叶は、最初から真剣に臨んでいく。逆にその思いがプレッシャーになり、三橋と西浦チームを舐めているチームメイトにブチ切れる。
- 織田裕行
- スポーツ留学で、関西から三星高等部に入ってきた生徒。西浦との練習試合は「中学時代の因縁を知らん奴には燃えない」的に思っていた。が、三橋のクセ球(まっすぐ)を、いち早く「なんとなく気持ち悪い」打ちづらい球と気づく。そのことをきっかけに、叶が投手として三橋に負けていると思っている、と本人の口から聞き困惑。叶がブチ切れたとき、中等部からのメンバーの間を仲裁。叶には「ヒイキがなかったとは思えん」と言うが、他のメンバーには「三橋に何かがあることも認めようや/そうせんと今の状況説明つかんやろ」と説得。
- 畠篤史
- 三星学園中等部野球部では、正捕手として三橋とバッテリーを組んでいた。ヘロ球の三橋より叶の方が、上のピッチャーと信じ、三橋ヒイキ説を唱える急先鋒だった。
- 西浦との練習試合では、捕手で、打順は5番。叶に「お前らが三橋を舐めてる限り今日勝てねえ」「オレが奴より上だっつうならオレを勝たせてくれよ!」と言われ、「お前は三橋より上だ! 今日勝てばそういうことになるんだな!」と、真剣になる。
- 三橋廉
- 1年生だけ10名の、新生西浦チームのピッチャー。三星野球部メンバーとの因縁を抱えながら、阿部の配給を信じて、「ほんとのエース」になるために投げ続ける。試合中盤、奇策をとる織田、三橋の投球フォームのクセを覚えていた畠に連続して打ち込まれる。一瞬、崩れそうになるが持ちこたえ、モモカン(西浦の女監督、百枝まりあ)を感心させる。
- 阿部隆也
- 三橋の負け犬根性を断ち切る目的で、三星との練習試合に臨む。練習試合を通じて、三橋からの信頼感に応えたいという思いを強くする。
第6回「スゴイ投手?」
三星との練習試合の翌日、GW最終日の西浦野球部が描かれる。合宿場からは前日引き上げてきた西浦チームだが、休日登校をしての練習はある。
学校に向かう途中、栄口と一緒になる三橋は、雑談の内で、阿部がシニア時代組んでいた「スゴイ投手」の話を聞かされる。そしてモモカンに率いられて観戦に向かう春大会公式戦の出場校、武蔵野第一には、噂の「スゴイ投手」榛名榛名元希がいた。グラウンドからスタジアムの阿部に気づいた榛名は「タカヤ!」と大声を出し、阿部をフェンス際まで呼びつける。
- 武蔵野第一高校
- 作中の埼玉県では、サッカーの強い高校として知られ、野球では無名だった。西浦の新生野球部が活動を開始した年の前年度秋大会から躍進。
- 浦和総合学園
- 作中の埼玉県では、野球の強い高校として知られている。過去に何度か甲子園に進出したことがある。
- 榛名元希
- 阿部や三橋とたちより1学年上のキャラクター。シニア時代、阿部と同じチームでバッテリーを組んでいた。
- 第2巻では、エピソード第6回「スゴイ投手?」で初登場。西浦チームが、試合観戦に行った春大会、浦和総合対武蔵野第一の試合直前、グラウンドに登場。それ以前に、栄口と三橋の会話で「スゴイ投手」として話題になっていた。
- 榛名は、初登場時に、グラウンド内から阿部をみかけ「タカヤ!」と大声で呼びつけるなど、みるからにオレ様な言動。
- 秋丸恭平
- 武蔵の第一高の野球部員。初登場時は、浦和総合対武蔵野第一の試合直前、グラウンドからスタンドの阿部とネット越しに会話している榛名を呼びに来る。
- 用語や人名
- 解説
関連事項
- 関連事項
- 解説
メモ
書誌情報
- アフタヌーンKC
アフタヌーンKC2004年刊行
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