村上春樹のエッセイ集、他

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エッセイ集

 『妻の名のもとに』は、木村 尚三郎編、集英社刊の女性史シリーズ「歴史をつくる女たち」の6巻。村上春樹がこの本に書いている『ゼルダ・フィッツジェラルド』は、筆者には比較的珍しい評伝的な文章。単行本は、1983年刊行。
 新潮文庫版で刊行されている『村上朝日堂』は、文、村上春樹、イラスト、安西水丸のエッセイ集。内容としては、複数の雑誌に掲載されたエッセイや、コラム記事がリミックスされている。1984年に若林出版企画から単行本刊行。1987年に新潮社から最初の文庫版が刊行。2007年には新潮文庫版「改版」が刊行された(現在、普通に流通しているのはこの版)。
 ちなみに、過去に期間限定で公開されていた村上春樹の公式ウェブ・サイト(朝日新聞社が運営)のサイト名も「村上朝日堂」だった。こちらのサイト内での読者とのメールのやりとりなどを編纂した本は、別の書名で刊行されている。書籍『村上朝日堂』の内容は、ウェブ・サイトとは無関係。
 『波の絵、波の話』は、写真家稲越功一の写真と、村上春樹のエッセイとで構成された、波の風景についてのエッセイ集。1984年に文藝春秋から単行本刊行された。
 『映画をめぐる冒険』は、村上春樹、川本三郎、共著の、映画に関する批評的エッセイ集。1985年に講談社から単行本刊行された。
 吉行淳之介全集別巻3『吉行淳之介研究』は、1985年に講談社から刊行された。村上春樹の「僕の出会った有名人」という短文が、収められている。
 『村上朝日堂の逆襲』は、文、村上春樹、イラスト、安西水丸のエッセイ集。内容は、雑誌「週間朝日」誌上で、春樹+安西が連載していたコラムを編纂。
 1986年に朝日新聞社から単行本刊行。1989年に新潮文庫から文庫版が刊行された。
 『ランゲルハンス島の午後』は、文、村上春樹、イラスト、安西水丸のエッセイ集。内容は、雑誌「CLASSY」誌上で、春樹+安西が連載していた「村上朝日堂画報」がメイン(他に、単行本化に際しての新作もある)。
 1986年に光文社から単行本刊行。1990年に新潮文庫から文庫版が刊行された。
 『日出る国の工場』は、文、村上春樹、イラスト、安西水丸の工場訪問記。ルポルタージュや、紀行文とも言えるが、文体は軽妙。1987年に平凡社から単行本刊行。1990年に新潮文庫から文庫版が刊行された。
 新潮文庫版で刊行されている『村上朝日堂はいほー!』は、文、村上春樹、イラスト、安西水丸のエッセイ集。内容としては、複数の雑誌に掲載されたエッセイや、コラム記事がリミックスされている。1989年に文化出版局から単行本刊行。1992年に新潮文庫から文庫版が刊行。
 新潮文庫版で刊行されている『うずまき猫のみつけかた』は、村上春樹のエッセイ集。1996年に最初の単行本が『うずまき猫のみつけかた—村上朝日堂ジャーナル』として新潮社から刊行。1996年に新潮文庫版『村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた』が文庫版刊行された。現在、普通に手に入りやすいのは、2008年に新潮文庫で刊行された新装版。
 『ポートレイト・イン・ジャズ』は、和田誠のイラストに、村上春樹の音楽についてのエッセイが添えられた、イラスト・ブック。題材は、ビッグ・ネームなジャズ・ミュージシャンとその音楽について。
1997年に新潮社から単行本刊行。2003年に新潮文庫から文庫版が刊行されている。
 『ポートレイト・イン・ジャズ2』は、『ポートレイト・イン・ジャズ』の続巻。和田誠のイラストに、村上春樹の音楽エッセイが添えられた、イラスト・ブック。題材は、ビッグ・ネームなジャズ・ミュージシャンとその音楽について。
 2001年に新潮社から単行本刊行。
 『‘THE SCRAP’』は、「懐かしの1980年代」と、副題が付された、村上春樹のエッセイ集。内容は、1980年代初頭〜前半のアメリカ雑誌から、ピックアップした記事を料理したコラム記事風のエッセイ集といったところ。1987年に文藝春秋から単行本が刊行された。
 『やがて哀しき外国語』は、エッセイ集としても読めるが、内容はむしろ、村上春樹のアメリカ滞在記に近い。1994年に講談社から単行本が刊行された。1997年に講談社文庫から文庫版刊行。
 『使いみちのない風景』は、村上春樹のエッセイと、写真家稲越功一の写真で構成された、コラボレーション・ブック。1994年に朝日出版社から単行本が刊行された。1998年に中公文庫から文庫版刊行。
 『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか 』は、村上春樹のエッセイ集。イラスト、安西水丸。1997年に朝日新聞社から単行本が刊行された。1999年に新潮文庫から文庫版刊行。
 『意味がなければスイングはない』は、村上春樹の音楽エッセイ集。2005年に文藝春秋から単行本が刊行された。2008年に文春文庫から文庫版刊行。
 『芥川龍之介短篇集』は、エッセイ集ではないが、村上春樹による批評的エッセイが採録されている。ジェイ・ルービンJay Rubin)編訳で、2006年にペンギン・クラシックスの1冊として刊行された、英訳短編集“Rashomon and Seventeen Other Stories”の日本語版。2007年に新潮社から単行本刊行。
 英訳本で巻頭に置かれた、村上春樹による作家芥川についての批評的エッセイ『芥川龍之介』が採録されている。(日本語版では、巻頭にジェイ・ルービンの『芥川龍之介と世界文学』が置かれ、その次に、春樹のエッセイが置かれている)
 『村上ソングズ 』は、村上春樹の音楽エッセイ集。イラスト、和田誠ジャズ、スタンダード、ロックから選ばれた29曲についてのエッセイに、訳詩も付されている。曲の選定は2曲が和田誠で、他は村上。2007年に中央公論新社から単行本が刊行された。
 『走ることについて語るときに僕の語ること』は、村上春樹のエッセイ集。専業作家に転じると同時に、マラソンを始め、フルマラソンの大会にも参加している著者の、大変個人的なエッセイが多く読める。2007年に文藝春秋から単行本が刊行された。
 題名は、レイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに僕の語ること』を踏まえたもの。

紀行文

 『遠い太鼓』は、村上春樹の紀行文。1990年に講談社から単行本が刊行された。1993年に講談社文庫で文庫版刊行。
 『雨天炎天 ギリシャ・トルコ辺境紀行』は、村上春樹著、松村映三写真撮影の単行本。1990年に新潮社から刊行された。1991年には 新潮文庫から文庫版刊行。これは、村上の単独著作になっている。2008年には、松村氏撮影の写真も多数採録した共著書の新装版単行本が、新潮社から再刊された。
 『辺境・近況』は、村上春樹の紀行文。1998年に、新潮社から最初の単行本が刊行され、2008年には、同社から新装版単行本が再刊された。この間、2000年に新潮文庫から文庫版が刊行。
 他に、関連書として、カメラマン松村映三氏を共著者にした『辺境・近境 写真編』も刊行されている。こちらは、新潮社より、1998年に最初の単行本が、2008年に新装版が刊行された。
 『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』は、村上春樹の紀行文。1999年に、平凡社から単行本が刊行された。2002年には、新潮文庫から文庫版が刊行。
 『シドニー!』は、村上春樹のシドニー・オリンピック(2000年)観戦記。2001年に文藝春秋から単行本刊行。後、文春文庫で2分冊され文庫化。
 『シドニー! コアラ純情篇』は、村上春樹のシドニー・オリンピック(2000年)観戦記。2001年に文藝春秋から刊行された単行本が、文春文庫版で2分冊刊行された内の1冊。文庫版は2004年刊行。
 『シドニー! ワラビー熱血篇』は、村上春樹のシドニー・オリンピック(2000年)観戦記。2001年に文藝春秋から刊行された単行本が、文春文庫版で2分冊刊行された内の1冊。文庫版は2004年刊行。
 『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』は、村上春樹を「団長」とする「東京するめクラブ」によるトラベル・エッセイ集。村上春樹、吉本由美都築響一の共著。単行本は、2004年に文藝春秋から刊行。2008年に文春文庫から文庫版が刊行された。

対談、インタビュー、他

 『ウォーク・ドント・ラン』は、村上春樹と村上龍との対談本、カバー表1には“村上 龍 VS 村上春樹”のコピーが大きく見られる。
 1981年に講談社から単行本刊行。
 『こころの声を聴く』は、ユング派の心理療法士、河合隼雄の対談集。1995年に新潮社から、単行本刊行。1997年に新潮文庫から文庫版刊行。
 10本採録されている対談の内、1本が、村上春樹との対談「現代の物語とは何か」。
 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』は、村上春樹とユング派の心理療法士、河合隼雄との対談集。1996年に岩波書店から、単行本刊行。1998年に新潮文庫から文庫版刊行。
 『若い読者のための短編小説案内』は、書籍のタイプとしては講演録。ただし、編集者などやや内輪のメンバーを集めたセミナー的形式の記録になっている。
1997年に文藝春秋から、単行本刊行。2004年に文春文庫から文庫版刊行。
 『アンダーグラウンド』は、村上春樹がサリン事件(長野サリン事件、地下鉄サリン事件)の被害者や、関係した医療従事者などにインタビューしたインタビュー集。出版社からのリリース類には「ノンフィクション」と記されることが多く、著者(村上)も「ノンフィクション」と呼んでいるが、内容はインタビュー集になっている。
 1997年に講談社から単行本刊行。1999年に講談社文庫から文庫版刊行。
 『約束された場所で』は、村上春樹がオウム真理教の元信徒たちにおこなったインタビューをまとめたインタビュー集。一連のインタビューについての、河合隼雄との対談も採録。
 1998年に講談社から単行本刊行。2001年に講談社文庫から文庫版刊行。
 『村上朝日堂 夢のサーフシティー』は、期間限定で公開されていた村上春樹の公式ウェブ・サイト(朝日新聞社が運営)のコンテンツを編纂した本。61頁の単行本に、CD-ROMが同梱されている。朝日新聞社から1998年に刊行。
 文春新書の『翻訳夜話』は、村上春樹、柴田元幸の共著。東京大学の柴田教室、翻訳学校の生徒、あるいは6人の中堅翻訳家を相手にしたフォーラムの記録。文藝春秋から、2000年刊行。
 文春新書の『サリンジャー戦記』は、村上春樹、柴田元幸の対談本(共著)。「翻訳夜話2」の副題が付されている。文藝春秋から、2003年刊行。
 『少年カフカ』は、村上春樹編著。「村上春樹編集長」と銘打たれた、ムック的印象の本。2002年9月〜2003年2月の間、期間限定で開設された『海辺のカフカ』のサイトに寄せられたメールや、メールへの村上春樹のコメントなどが編纂されている。新潮社より2003年に単行本刊行。
 『柴田元幸と9人の作家たち』は、翻訳家の柴田元幸が9人の作家にインタビューをしたインタビュー集。インタビュー9本を採録。内、村上春樹へのインタビューは1本。春樹以外のアメリカ人作家へのインタビューは、音声を録音したCDが同梱されているCDブック。アルクより2004年に単行本刊行。
 『翻訳文学ブックカフェ』は、新元良一編著の対談集。自身も翻訳家である新元氏が、翻訳家たちとおこなった対談12本を採録。内、村上春樹との対談は1本。本の雑誌社より2004年に単行本刊行。
(2007年に同著者編著の『翻訳ブックカフェ2』が、同じ出版社から刊行されているが、こちらには春樹は参加していない)
 『「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?』は、2006年に、期間限定で朝日新聞社サイト上に開設されていた、村上春樹のHP(村上朝日堂)によせれれたメールと、村上春樹のレスを編纂した本。イラスト、安西水丸。2006年に朝日新聞社より単行本刊行。
 『「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?』は、2006年、期間限定で朝日新聞社サイト上に開設されていた、村上春樹のHP(村上朝日堂)によせれれたメールと、村上春樹のレスを編纂した本。イラスト、安西水丸。2006年に朝日新聞社より単行本刊行。
 『代表質問 16のインタビュー』は、翻訳家の柴田元幸が、作家などにおこなったインタビューをまとめたインタビュー集。村上春樹へのインタビューは、2篇採録されている。2009年に新書館より単行本刊行。

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http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2010/01/20100113.html#180000
村上春樹がでっちあげた(本人談)架空作家デレク・ハートフィールドについて。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2010/01/20100125.html#220000
春樹小説を、初めて読むとしたら??
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2010/01/20100126.html#180000
図書館に春樹の著作がたくさんあった。後、春樹の執筆ローテーションについて。

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