図書館戦争シリーズ

公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として「メディア良化法」が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ! 正義の味方、図書館を駆ける!

第39回星雲賞日本長編部門受賞作

有川浩

用語や登場人物

  • 『図書館戦争』時点
笠原郁(かさはら・いく)
主人公。高校生の時に窮地に陥ったところを助けてもらった(でも顔も名前も覚えていない)図書隊員に憧れて関東図書隊に入隊した。女性ながら卓越した運動能力をかわれて,図書特殊部隊堂上班に配属される。自らを170cm級戦闘職種大女と呼ぶ熱血バカ。
堂上篤(どうじょう・あつし)
関東図書隊図書特殊部隊堂上班班長。部下に厳しく、自分に厳しい怒れる小男。昔は郁以上の熱血バカで、勢いのままに当時高校生だった郁を助けたのも彼。でも本人は当時のことを非常に恥ずかしく思っている。
小牧幹久(こまき・みきひさ)
関東図書隊図書特殊部隊堂上班副班長。堂上の同期で、いかなる時にも原則を外さない、笑う正論。ある意味最も残酷かもしれない。高校生の恋人あり。
手塚光(てづか・ひかる)
関東図書隊図書特殊部隊堂上班班員。郁の同期で、少し融通が利かないところはあるものの非常に優秀な青年。
柴崎麻子(しばさき・あさこ)
関東図書隊業務部に所属する図書隊員。目を見張るほどの美人だが毒舌家で情報通。郁の同期で寮でも同室。
玄田竜助(げんだ・りゅうすけ)
図書特殊部隊隊長。無理無茶無謀をやってのける喧嘩屋中年。
稲嶺和市(いなみね・かずいち)
関東図書隊司令。「日野の悪夢」の生き残りで、その時に自身も片足を失って、今は車椅子の身。苛烈で穏やかな老紳士。
メディア良化委員会
メディア良化法に基づき、武力を持って本を狩り集める公的武装組織。
図書隊
図書館をメディア良化法による強制的な検閲(という名の武力制圧)から自衛するために15年前に設けられた武装組織。
図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース)
通常の図書館業務から、メディア良化委員会との大規模抗争まで幅広い業務をこなすエリート部隊。
日野の悪夢
20年前、メディア良化法を支持する政治結社が、日野市立図書館を襲撃、12名の図書館員が死亡した事件。図書隊設立のきっかけとなった。
用語や人名
解説

メモ

作中で言及される「図書館の自由法」とは、日本図書館協会による

図書館の自由に関する宣言
 一 図書館は資料収集の自由を有する。
 二 図書館は資料提供の自由を有する。
 三 図書館は利用者の秘密を守る。
 四 図書館はすべての不当な検閲に反対する。
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。

が元になっている。

書誌情報

メディアワークス 単行本

「図書館戦争」シリーズ 4冊セット

図書館戦争

図書館内乱

図書館危機

図書館革命

愛想よく振り向いたその店員に、郁は何度も考えてきた注文の口上を述べた。
(中略)
「このおじさんを、大阪で一番目立たないおじさんにしてください」
当麻は郁の後ろから窺うように会釈をした。
おばさんは当麻を見て何か察した表情になった。
「……つまり、この方がこの方だと分からなくなればよろしいんですね?」
話が早い。当麻の素性は悟られている気配だ。
おばさんはにっこりと笑った。
「でしたらお客様、フロアを間違えておられます」
こちらへどうぞ、とおばさんはエレベーターに二人を案内した。

おばさんが降りた階で、二人は問答無用でそのフロアのバックヤードへ引っ張り込まれた。
「ちょお、みんな! おもろいお客さん来はったで!」
「何や、あんた売り場違うやんか」
「あれっ、その人……」
「ええから! この人,大阪で一番目立たへんカッコにしたってや! このお嬢さんお金に糸目はつけへん言わはったで! 気張り!」

郁達が入隊して3年目、新年早々に起きたテロ事件が、ある小説家の作品に似ていたことから、メディア良化委員会による作家狩りが始まった。図書隊は最後まで作家を守りきることがが出来るのか? 図書館の自由は守られるのか? シリーズ最終巻。

別冊 図書館戦争 I

『当麻亡命』事件(『図書館革命』)で晴れてつきあいだした郁と堂上、武闘派バカップルと図書隊の日常を綴る番外編。
※帯にもありますが、非常に甘いです。

別冊 図書館戦争 II

角川文庫

図書館戦争

図書館内乱

図書館危機

図書館革命

別冊 図書館戦争 I

別冊 図書館戦争 II

フランス語訳

図書館戦争LOVE&WAR

花とゆめCOMICS

漫画
弓きいろ

英語版

図書館戦争SPITFIRE!

DENGEKI COMICS

漫画
ふる鳥弥生

DVD

Blu-ray

CD

その他グッズ

Tシャツ

話題まとめ

チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2007/01/20070109.html#140000
Yu_Aizawaさんによる作品紹介。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2007/09/20070923.html#130000
LaLa版「図書館戦争」第一話見た。ツカミがうまいなあ
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2007/11/20071112.html#220000
『図書館革命』感想。まーなんというか,直球ですねえ。主人公が真っ直ぐな上,ホットスタートで話が始まっているものだから,止まらないったら。一押しは,阪神百貨店の店員のおばちゃん達かな。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2007/11/20071117.html#000002
「図書館戦争」読了。そーかー。文庫本じゃなくて単行本だったのかー。通りで「ティーンズ文庫」のところを探してもないわけだ(笑 
R.O.Dの大英図書館工作員を現代日本に持ってきて、よりミニタリーチックにした内容。続きが読みたいとおもいました。本そのものが高いしデカイけどな。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2007/11/20071121.html#190000
『図書館戦争』TVアニメ化
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex2/2007/11/20071125.html#210000
『図書館革命』感想の続き。主人公の告白シーンもさることながら,阪神百貨店での店員のおばちゃんのセリフが楽しい。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2008/04/20080408.html#230000
『別冊 図書館戦争I』発売日にちょっと早いけど読了。真っ赤な表紙にメタ視的にハートマーク。表表紙、裏表紙共に。 帯には「!CAUTION 恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください。」と。 ……まさかその通りだとはっ

書評

ニュース

資料リンク

リンク

TrackBack

テンプレート:trackback