「テーマ」とは、ドイツ語語源の言葉で、日本語ではよく「主題」と訳される。主に、様々なジャンルの表現(芸術)や、評論、美学の用語で用いられる。例えば「テーマ曲」など。

あるいは、論述文の類では、主要な論題が「テーマ(主題)」と呼ばれる。

さらに「テーマパーク」のような拡大用法気味の用法もある。
あるいは、英語の用法では、「単語の語幹」のことも、「物質の主成分」のことも、「音楽の主旋律」のことも、「議論の論題」のことも「テーマ」と言う。

創作関連の用法

創作では、作品制作の、根本的意図、題目、中心課題などが意味される。これらを総合したような概念が「主題」の含意になる。

ただし、美術、音楽、演劇、映画、文芸で、「テーマ(主題)」の用法は異なる。さらに、美術でも、絵画、写真、彫刻、建築、などで用法に細かなバリエーションすらある。

小説の類についても、作品傾向に応じて、テーマの用法には多様なバリエーションが見られる。
あるいは、サブジャンルについて言われる「テーマ」の意味が、個々の作品の「テーマ」とイコールとは限らないなどの用法上のもんだいもみられる。(例えば「時間テーマのSF小説」など)

「テーマ」の語を用いる場合は、どのような用法、意図で用いているかの自覚があるべきだろう。
他の用語で代替できる場合は、そちらを用いた方が、意図は明確に伝えられるかもしれない。例えば「モチーフ」、「セントラルクエスチョン」、「キーワード」、「コンセプト」などなど。

言語学関連の用法

機能主義言語学の文法セオリーでは、「文の中で伝達の対象を表し、既知ないし所与の情報を含む部分」を「テーマ」と呼ぶ。
例えば「象は鼻が長い。」という文では、「象は」の部分がテーマ。「鼻が長い」の部分は「レーマ」と呼ばれる。

メモ

  • 観念的、抽象的な一言テーマは、あまり創作の役には立たない。むしろ、一行コンセプト(例えば「誰が何のために何をなすか」など)の方が、まだ役立ちそうだ。
  • キャッチコピー的な一言テーマは、読者の鑑賞の役にもあまり立たない。作品のみ処を示唆的に示すように、言い方が練られたテーマには有益な例もある。

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チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2010/05/20100531.html#230000
(「テーマ」に色んな用法があるので)何がテーマなのか、おのおの、テーマのなんなのか分からなくなっちゃって。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2010/06/20100601.html#050000
(「テーマ」の意義は)作者にとってと読者にとってで違うのです。が、「テーマ」と考えて混乱するようなら「主題」と考えるといいでしょう。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2010/06/20100601.html#080000
「テーマ」のような広い意味を持つ言葉は、用法の中で意味が違ってくるので、言葉の定義を考えるのはあんまりおすすめしない。
http://cre.jp/blog/2013/05/31/write20130531.html#140000
テーマだとか主題だとか考えなくてはならないとしたら、まだ、創作のレベルが観念から下に降りてきていない証拠だ/と言うのは極論だが、俺は間違ってはいないと思う
http://cre.jp/blog/2013/06/01/write20130601.html#120000
俺の言葉をどう捉えたのか、それはわからないが、俺は「拙速で書き出すな、途中で腐るぞ」ということしか言っていないつもりだ
http://cre.jp/blog/2013/06/01/write-ex120130601.html#090000
創作者と読者は、作品への接し方が違うから、テーマ概念の重要さにしろ、ほかのあれこれにしろ/違ってくるよねぇ。
http://cre.jp/blog/2013/06/03/write-ex120130603.html#100000
「テーマ」という言葉=概念は、読者にとって結婚〔ママ〕重要なはずなんだけど。メディアなどで、キャッチコピー的に用いられる例が目立ち、これはバズワード化の一要因になっていると思う。

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