風の王国

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唐の時代、吐蕃(のちのチベット)に降嫁した文成公主が主人公。

「初恋の人は政略結婚の相手でした」という実に少女小説な話。

毛利志生子

用語や登場人物

登場人物

翠蘭
唐の皇帝・李世民(太宗)の姪。とある理由で商家で育ったが、吐蕃国に「文成公主」として政略結婚させられることになった。女だてらに剣を振るい馬を駆る。
リジム
吐蕃の王。ソンツェン・ガムポの息子。結婚暦あり、子持ち。
朱嬰
翠蘭の幼馴染で女官として吐蕃に従う。足が悪く、占いの才がある。
尉遅慧
翠蘭の幼馴染で武官として吐蕃に従う。ソグド人。
ラセル
リジムの息子。病弱。

地名

吐蕃
今で言うチベットにできた統一王国。
吐谷渾
吐蕃と唐の間にある小国。どちらにつくかでもめている。
ツァシュー
吐蕃の副都的都市。吐蕃に嫁いだ翠蘭が住むのがここ。
ヤルルン
吐蕃の首都的都市。ソンツェン・ガムポの居城。

メモ

  • 「文成公主」「ソンツェン・ガムポ」などは歴史上の実在人物
  • 「公主」とは皇帝の娘のこと。翠蘭は皇帝の養女として「文成公主」の称号を賜った。皇帝の娘ではない「公主」を漠北や西域に嫁がせる政略は前漢・唐代に頻発する(後宮女官だった王昭君が有名)。
  • 一巻ごとにキッチリ話は完結。「嵐の夜」あたりから続き物の性格が強くなった
  • 誰にでも助けの手を差し伸べる生きかたが、陰謀共同体を内側から崩してしまうという感じ。

書誌情報

コバルト文庫より刊行。

風の王国

風の王国 天の玉座

風の王国 女王の谷

風の王国 竜の棲む淵

風の王国 月神の爪

2005-08-01発売。

風の王国 河辺情話

2005-11-30発売。尉遅慧主人公の番外編。

風の王国 朱玉翠華伝 小説+まんが

2006-06-01発売。

風の王国 目容の毒

2006-06-30発売。

風の王国 臥虎の森

2006-11-01発売。

風の王国 花陰の鳥

2007-02-01発売。リジムの両親の出会いを中心とした番外編。

風の王国 波斯の姫君 小説+まんが

風の王国 初冬の宴

風の王国 金の鈴

風の王国 嵐の夜 上

風の王国 嵐の夜 下

風の王国 星の宿る湖

風の王国 黄金の檻

風の王国 砂の迷宮

風の王国 うつつの夢

風の王国 水面の花

リジムと翠蘭の新婚時代を描いた番外編

風の王国 王太子の花嫁

風の王国 春の使者

風の王国 山の上の賢者

ドラマCD

話題まとめ

チャットログ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/06/20040617.html#230000
無印の感想。文成公主の話を、うまく恋愛小説にしたてています。中国の正史とチベット側伝承の相違までネタにしている。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/12/20041202.html#210000
『風の王国 女王の谷』の感想。今後の予想。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/12/20041207.html#090000
ライトノベル完全読本vol.2で、コバルトは最近は「結婚してからのロマンス小説」が増えて来ているとの話。確かにそうかも知れないと、風の王国も新婚らぶらぶものだなあと名前を挙げていた。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/07/20050702.html#050000
CDドラマが雑誌コバルトに掲載予定の話。内容紹介。当時の吐蕃について。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/08/20050803.html#140000
『風の王国—竜の棲む淵』の感想。記憶喪失ネタ使うなら、もっとそれを生かさないかなあ。第1巻がよかっただけに、パワー不足が気になってしょうがない。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/08/20050818.html#090000
『風の王国 月神の爪』の感想。地図をくれ地図を。ソンチェン・ガムポ登場です。チベットの王女は名前しか出てきません(伏線を張るためにラサにいます) 。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2008/06/20080603.html#110001
ヒストリカルなあたりをどう処理するのか。あえて書かないという手もあるとは思うけど、ここまで書いたので、ちゃんと書いても不思議はない。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2009/06/20090604.html#120000
『風の王国 うつつの夢』感想。群像戦記でした。シャンシェンの人たちが勝手気ままに動いて状況を悪化させる様が描かれてました。被害を抑えようとする行動を、足ひっぱりまくられてひどいことに

書評その他

(見つけたら追加しよう)

資料リンク

電脳童子
イラストの増田恵(マスダメグミ)さんのサイト
小芙蓉城: 毛利志生子「風の王国シリーズ」の地図
『風の王国 月神の爪』までに登場した地名を入れた地図

リンク