桜闇のロンド

2017年4月16日 (日) 03:33時点におけるOchabot (トーク | 投稿記録)による版 (見出しの除去)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

モダンホラー。桜の木の下から憑いてきたものに追われる話、憑かれた男が殺人を繰り返す話、ネコマタが霊の集合体を追い払う話、悪夢に憑かれた男と事件の真相の解題、という構成。それぞれ主人公は別の四本の連作短編で、一連の事件となっている。

竹河聖

戸倉恭は、ガール・フレンドを待っていた。午後三時に桜の大木の下で会う約束であった。降り続いている柔らかな春の雨は墨絵の世界を現出し、薄桃色の花弁舞うその大木の下には僅かな闇が広がっていた。既に二時間が過ぎた。恭が思っている程、真珠美に気がないのはわかっている。それにしても…。その時、恭は笑い声を耳にした。男か女かもわからない小さな声。突然、高らかな哄笑の渦が恭を取り囲む。身の毛がそそけ立つ。何かが存在する気配…。笑い声は確実に増え続けている。桜の大木の薄闇の中にそいつはいた。そして、近付いてきた。まるで、滑るように…。日常と非日常の狭間に存在する恐怖を描くモダン・ホラー小説。

用語や登場人物

高見沢陽平
坊さん崩れ。事件の収拾役。
用語や人名
解説

メモ

  • 『闇と魔の環』を改題。
  • ネコマタのバトルは、なかなか良かった。ネコらしいとこも。

書誌情報

桜闇のロンド

角川文庫 1992年10月

闇と魔の環

角川ノベルズ 1990年05月

話題まとめ

チャットログ

書評

資料リンク

リンク

TrackBack

テンプレート:trackback