ニュートンズ・ウェイク
ニュートンズ・ウェイク Newton's Wake
イギリスのニュー・スペースオペラ。
カーライル家の若者ルシンダは、ワームホールを辿る実戦考古学の過程で、射手座渦状枝にあり人類以外の文明の痕跡を有する謎の惑星エウリュディケに到達する。新勢力エウリュディケを巡り各勢力が送り込んだ超光速船と政治的やりとりのなか、ルシンダは失敗を打開するべく試みた結果として、ワームホール網創出の秘密に迫ることに……。
21世紀後半、急速に進化したAIはついに、“特異点”を突破、超知性体“後人類”へと変貌をとげて、人類に反旗をひるがえし、“強制昇天”と呼ばれる大戦争を巻き起こした。それから300年、生き残った人類は、後人類たちが残した超科学技術の産物をサルベージしながら、文明を再建しはじめていた。そしていま、ルシンダ・カーライル率いる実戦考古学調査隊は、ワームホール・ゲートを通じて惑星エウリュディケに到達したが…。
用語や登場人物
- 後人類
- 特異点を超えて人類の認識できない概念技術に達し消えて行ったAIの末裔。
- カーライル家
- カーライル転送網(ワームホール・ネットワーク)の発見者にして支配者。
- AO
- アメリカ・オフライン。ネットワークに背を向けたテラフォーミング農民。
- KE
- 啓蒙騎士団。日本・中国・インド系。後人類技術をハックしている。
- DK
- 民主共産主義連合。主体思想に基づく技術を有する宇宙植民者。
- 用語や人名
- 解説
メモ
- 題名の意味はなんだろ。ニュートンの航跡? ニュートンのお通夜? 作中でニュートンの名が出てきたのは、運動の第二法則が葬り去られて「安らかに眠れ」というシーンなので、後者かな。
- みっしりした未来技術と風俗の描写を楽しみつつ、アクションや陰謀に埋もれた謎解きを楽しむ感じ。
書誌情報
ニュートンズ・ウェイク
ハヤカワ文庫SF