いくさ物語の世界

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いくさ物語の世界 中世軍記文学を読む

日記などの史料と軍記物語の記述を比較して、なぜこのように史実を改変して記述されたのかを論じている。そのため、歴史小説の作り方ガイド本としても読める。

日下力

英雄が活躍し、合戦が生き生きと描かれる一方、敗者や女たちの悲痛な姿が胸を打つ「いくさ物語」。「保元物語」「平治物語」「平家物語」「承久記」の4作品を縦横に行き来しながら、時代の刻印を受けた文学の誕生を読み解く。

用語や登場人物

用語や人名
解説

メモ

  • 保元物語平治物語平家物語承久記は、長年の戦乱も終わったあとの、同時期に制作されたものであるとの、著者の研究を元にしている。
  • 西洋の叙事詩において、年齢が記述されないという指摘が面白い。軍記物語に比べて、昔話的・伝説的になっとるんだな。確かにオデュッセイアで奥さん何歳だよとか言われたりするのを思い出した。
    • とはいえ軍記物語における年齢も、事実よりも象徴性を重視していて、実年齢がどうあれ若武者は16歳前後とされている。
  • 源為朝の描写をよくよくみると、確かにすごい。ほとんど手槍を弓で飛ばしてるような矢になってるんだな。
  • 軍記物語は、愛の絆の物語である。
  • 戦後文学としての軍記物語。

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